オカルト×エンタメ読み物「セカイの千怪奇」シリーズ刊行開始!連載記事⑤
新シリーズスタート!地球上の「本当にある謎」を追え!
小学校中学年から楽しめるオカルト×エンタメ読み物『セカイの千怪奇①幽霊屋敷レイナムホール』発売を記念して、8月10日の発売日までの毎週水曜日に『セカイの千怪奇①幽霊屋敷レイナムホール』の見どころを、全5回の連載で詳しく解説!
今回でいよいよ連載最終回!
第5話「呪いの森 ホィア・バキュー・フォレスト ルーマニア」をご紹介!
>>もっと知りたい!!見どころたっぷりの「セカイの千怪奇」シリーズの特徴や超豪華な作家陣については、7月13日掲載の連載1回目の記事をご覧ください!
〈『セカイの千怪奇①幽霊屋敷レイナムホール』内容紹介〉
未知人と父の豪は世界中を駆けめぐり、UFOやUMA、怪奇事件の動画を撮影し、ネットにアップして暮らしている。
正体不明の飛行物体にさらわれた母の行方をつかむため、怪奇現象を追っているのだ。謎を解き明かそうと動く親子に、次々と事件がふりかかる!
セカイの千怪奇①幽霊屋敷レイナムホールの登場人物
1冊に短編5話入り。
表題作「幽霊屋敷レイナムホール イギリス」の他に、「巨像モアイは夜歩く イースター島(チリ)」「人魚伝説 800年生きた尼 日本」「吸血UMAチュパカブラの謎 プエルトリコ(アメリカ合衆国)」「呪いの森 ホィア・バキュー・フォレスト ルーマニア」の計5話を収録。
〈このブログでしか読めない!!今回は特別に第5話「呪いの森 ホィア・バキュー・フォレスト ルーマニア」の冒頭ページを大公開!〉
今回のテーマは、ルーマニアにある「呪いの森」と呼ばれるホィア・バキュー・フォレスト。
この森では、今までに科学では証明できない数々の不可解な現象や謎の物体の目撃情報が相次いだため、付近の住民も恐れて近寄らないのだとか。
この森で起きた不思議な現象や謎の目撃情報とはいったいなんなのか……?
以下本編を大公開!!
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そこは、なんのへんてつもない森だった。
東ヨーロッパ、バルカン半島に位置するルーマニアでのできごとである。
この日、なぜか200頭のヒツジたちがぞろぞろと、まるですいよせられるかのように森のなかへと入っていった。
そこで、しかたなくヒツジ飼いの男はついてきたのだ。
ふだん、ここに足をふみ入れる者はすくない。
この男も森のなかに入るのは、はじめてだ。
「森に入ってはいけないよ。そこには悪魔がいるから」
死んだ祖母がいっていたのを思いだす。
こういう人目につかない場所には、罪人や悪人が、身をかくしているかもしれない。
だから、大人は子どもにわかりやすく「悪魔」といって警告したのだろう。
「なんだってんだ、まったく……」
男は、悪態をつきながらも歩きつづけた。
ヒツジたちは、列をなして森のおくへ、おくへと行進していく。
すると、さっきまではあかるかった森に、だんだん霧がでてきた。
景色が、しだいに白くおおわれていく。
ヒツジを見うしなうわけにはいかない。
男は、あせった。
そのとき、霧のなかから、クスクスとわらい声がきこえてくる。
それもひとりではなく、何人もの声だ。
「……だれかいるのか? ううっ!」
とつぜん、頭痛が男をおそった。
万力でしめつけてくるような、はげしい痛みだ。
男はたえられず、その場にひざをついてうずくまる。
霧はさらに濃くなっていき、のばした手の先も見えなくなっている。
そしてしばらく経ち、霧が晴れると、そこに男のすがたはなくなっていた。
その日を境に、ヒツジ飼いの男と、飼っていた200頭のヒツジを見た者はだれもいない。
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この森で、実際に日本のバラエティ番組で撮影にやってきたタレントさんが、原因不明の体調不良に襲われて、撮影が中止になるなんてこともあったそう。
呪いの森で謎を追う未知人たちの身にも次々と不思議な現象が起こる。その現象とはいったいなんなのか。
そして、未知人は世界にちらばる謎の真相とともに、行方不明の母を見つけることができるのか!?
気になる続きは、本日発売の『セカイの千怪奇①幽霊屋敷レイナムホール』にて!
〈書誌情報〉
- 書名:セカイの千怪奇1 幽霊屋敷レイナムホール
- 作:木滝りま/太田守信
- 絵:先崎真琴
- 出版社:株式会社岩崎書店
- ISBN:978-4-265-82101-3
- 体裁:四六判
- 定価:990円(本体900円+税)
- 発売日:2022年8月10日
※商品の店着状況により店舗ごとに発売開始日が異なります。
販売場所:全国書店、ネット書店、他
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/4265821014/
楽天ブックス:https://books.rakuten.co.jp/rb/17200654/
紀伊國屋書店:https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784265821013
●岩崎書店商品ページ:https://www.iwasakishoten.co.jp/book/b608520.html
〈作者紹介〉
◆作:木滝りま(執筆:プロローグ、1章、2章、エピローグ)
茨城県出身。小説家、脚本家。児童書の作品に「科学探偵 謎野真実」シリーズ(朝日新聞出版)、『世にも奇妙な物語ドラマノベライズ 恐怖のはじまり編』(集英社みらい文庫)、「みんなから聞いたほっこり怖い話」シリーズ(岩崎書店)など。脚本作品にドラマ「カナカナ」「念力家族」「ほんとにあった怖い話」、アニメ「スイートプリキュア♪」など。
◆作:太田守信(執筆:3 章、4 章、5章)
立教大学文学部ドイツ文学科卒業。小説家、脚本家、演出家、俳優。「~はんなり京都~お通り男史 浄化古伝」(双葉社)小説構成、『行ってはいけない世界遺産』(花霞和彦・著、CCC メディアハウス)リサーチ協力、NHK ラジオ「基礎英語2」執筆協力、舞台「亡国ニ祈ル天ハ、アラセラレルカ」など脚本・演出多数。
◆絵:先崎真琴
ゲーム会社勤務後、独立。ゲーム、アニメ、Vtuber キャラクターデザイン、CD ジャケットイラスト、書籍挿絵などで活躍する。作品に「Fate/Grand Order」「FF14FreestyleArt」「ときめきレストラン☆☆☆」など多数。趣味はゲームと謎解き。