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オカルト×エンタメ読み物「セカイの千怪奇」シリーズ刊行開始!連載記事④

新シリーズスタート!地球上の「本当にある謎」を追え!
小学校中学年から楽しめるオカルト×エンタメ読み物『セカイの千怪奇①幽霊屋敷レイナムホール』発売を記念して、8月10日の発売日までの毎週水曜日に『セカイの千怪奇①幽霊屋敷レイナムホール』の見どころを、全5回の連載で詳しく解説!

連載4回目は、第4話「吸血UMAチュパカブラの謎 プエルトリコ(アメリカ合衆国)」をご紹介!

>>もっと知りたい!!見どころたっぷりの「セカイの千怪奇」シリーズの特徴や超豪華な作家陣については、7月13日掲載の連載1回目の記事をご覧ください!

 

『セカイの千怪奇①幽霊屋敷レイナムホール』内容紹介

未知人と父の豪は世界中を駆けめぐり、UFOやUMA、怪奇事件の動画を撮影し、ネットにアップして暮らしている。
正体不明の飛行物体にさらわれた母の行方をつかむため、怪奇現象を追っているのだ。謎を解き明かそうと動く親子に、次々と事件がふりかかる!

「セカイの千怪奇1 幽霊屋敷レイナムホール」の登場人物
セカイの千怪奇①幽霊屋敷レイナムホールの登場人物

1冊に短編5話入り。
表題作「幽霊屋敷レイナムホール イギリス」の他に、「巨像モアイは夜歩く イースター島(チリ)」「人魚伝説 800年生きた尼 日本」「吸血UMAチュパカブラの謎 プエルトリコ(アメリカ合衆国)」「呪いの森 ホィア・バキュー・フォレスト ルーマニア」の計5話を収録。

 

このブログでしか読めない!!今回は特別に第4話「吸血UMAチュパカブラの謎 プエルトリコ(アメリカ合衆国)」の冒頭ページを大公開!

吸血UMAチュパカブラの謎 プエルトリコ(アメリカ合衆国)

今回のテーマは、オカルト好きにはたまらない「吸血UMA(未確認生物)チュパカブラ」!
20世紀末より南米で目撃情報が多く、UMAの中では比較的に新しい部類と言えます。
チュパカブラとはいったいどんな生き物なのか? そして、その正体とは!?

以下本編を大公開!!
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吸血UMAチュパカブラの謎 プエルトリコ(アメリカ合衆国)

1995年、カリブ海にうかぶ島、プエルトリコ。
ある朝、家畜農家の男は目をさますと、異変を感じた。
いつもなら、けたたましくきこえるニワトリの鳴き声が、まったくしない。
たくさん飼っているニワトリが、今日にかぎっていっせいに寝坊するなんてこともあるまいし……男はふしぎに思いながらも鳥小屋をのぞいてみる。
すると、目の前には凄惨な光景がひろがっていた。
ニワトリが1羽ものこさず死んでいたのだ。
「なんてこった。こりゃどういうわけだ!?」
小屋に、はられた網は、ひきちぎられたようなあなが開けられている。
男はとびらからなかに入ると、ひからびたように死んでいるニワトリをまじまじと調べてみる。
すると、首すじのあたりに、動物のするどいキバに噛まれたようなあとがあった。ニワトリは、このきずから血を吸いつくされていたのだった。
吸血動物がでたってのか……?いったい、どんな……」
男は、すぐに対策を練らなければならないと思いいたる。
この農場では、ほかにもヤギを飼っていた。
だが、吸血動物は、この場所をおぼえてしまっている。
ヤギまでねらわれようものなら、農家はやっていけなくなる。
そこで、ヤギ舎の入り口に監視カメラをとりつけ、入り口のカギがしっかりとかかっていることを確認した。
そして、この日の晩、つかれた体にムチを打って寝ずの番をすることにした。
ところが、すっかり夜もくれたころ。
男は、ついまぶたが重たくなり、とうとうねむりに落ちてしまう。
とはいっても、ほんの15分くらいのものだ。
そのときである。
「ヴェーッ! ヴェーッ!」
危機を知らせるヤギの声で、男はハッと目をさました。
男は、すぐさま尋常ではないようすを感じ、身をかくしていた草むらからでる。
見ると、入り口の金属製のとびらはカギがひきちぎられ、ものすごい力でこわされていた。

吸血UMAチュパカブラの謎 プエルトリコ(アメリカ合衆国)

あいては、おそろしい生き物のようだ。
男は、手近にあった牧草をあつめるためのフォークをにぎり、ヤギ舎に入っていく。そして、裸電球のスイッチをONにした。
すると、うすぐらいなかに、見たこともないすがたの怪物がうかびあがった。
ヤギの首すじにかぶりつき、血をすすっている。
その大きな目は真っ赤に光っていた。
「オレのたいせつなヤギに、なにをするんだ!」
果敢にも男はフォークをふりあげ、怪物にかかっていった。
すると、それに気づいた怪物もヤギをはなし、男に襲いかかる。
怪物はすばやい動きでフォークをかわし、そのするどいツメで男のうでに、きずを負わせた。
そして、そのままヤギ舎の外へとにげていったのだった。
ケガをした男は怪物を追う気力などなく、その場にひざをつく。
目の前に横たわるヤギを見ると、血を吸いつくされ、すでに息絶えていた。

翌日、この事件は、またたく間にニュースとなった。
監視カメラに鮮明な映像はうつっていなかったが、男の目撃情報から、背中にトゲがはえ、ツメやキバがするどく、目の赤い怪物だと伝えられた。
怪物は、「チュパカブラ(ヤギの血を吸う者)」と名づけられ、その後、世界各地で目撃されることとなった―――。

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背中にトゲがはえ、ツメやキバがするどく、目の赤い怪物と伝えられたチュパカブラですが、現在その正体は「ある生き物」だという説がもっとも有力なようです。
さてその生き物とはいったいなんなのか。そして、プエルトリコで未知人たちに起こる事件とは!?
気になる続きは、ぜひ8月10日発売の『セカイの千怪奇①幽霊屋敷レイナムホール』にて!

次回、いよいよ最終話!
第5話「呪いの森ホィア・バキュー・フォレスト ルーマニア」は、発売日である8月10日(水)公開予定!
ぜひご覧ください!

 

〈書誌情報〉

セカイの千怪奇

  • 書名:セカイの千怪奇1  幽霊屋敷レイナムホール
  • 作:木滝りま/太田守信
  • 絵:先崎真琴
  • 出版社:株式会社岩崎書店
  • ISBN:978-4-265-82101-3
  • 体裁:四六判
  • 定価:990円(本体900円+税)
  • 発売日:2022年8月10日

※商品の店着状況により店舗ごとに発売開始日が異なります。
販売場所:全国書店、ネット書店、他

Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/4265821014/
楽天ブックス:https://books.rakuten.co.jp/rb/17200654/
紀伊國屋書店:https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784265821013

●岩崎書店商品ページ:https://www.iwasakishoten.co.jp/book/b608520.html

 

〈作者紹介〉

◆作:木滝りま(執筆:プロローグ、1章、2章、エピローグ)
茨城県出身。小説家、脚本家。児童書の作品に「科学探偵 謎野真実」シリーズ(朝日新聞出版)、『世にも奇妙な物語ドラマノベライズ 恐怖のはじまり編』(集英社みらい文庫)、「みんなから聞いたほっこり怖い話」シリーズ(岩崎書店)など。脚本作品にドラマ「カナカナ」「念力家族」「ほんとにあった怖い話」、アニメ「スイートプリキュア♪」など。

◆作:太田守信(執筆:3 章、4 章、5章)
立教大学文学部ドイツ文学科卒業。小説家、脚本家、演出家、俳優。「~はんなり京都~お通り男史 浄化古伝」(双葉社)小説構成、『行ってはいけない世界遺産』(花霞和彦・著、CCC メディアハウス)リサーチ協力、NHK ラジオ「基礎英語2」執筆協力、舞台「亡国ニ祈ル天ハ、アラセラレルカ」など脚本・演出多数。

◆絵:先崎真琴
ゲーム会社勤務後、独立。ゲーム、アニメ、Vtuber キャラクターデザイン、CD ジャケットイラスト、書籍挿絵などで活躍する。作品に「Fate/Grand Order」「FF14FreestyleArt」「ときめきレストラン☆☆☆」など多数。趣味はゲームと謎解き。